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【 人喰い般若 と 月の夜 ④】

般若になった魂も元はと言えば人。 人の想念は魂になった後も変化する。 成仏しきれない現世での 怒りや憎しみ、悲しみ、執着、執念は 魂になっても持ち続ける。 それは魂の錘となって 天に上がる道を閉ざされ 魂狩りに合い、闇に堕ちることもある。 その途中にあるのが ===================  想念の蜘蛛の巣の世界 =================== その世界に行く魂たちの末路は 無残な悲しみが漂うことが多い。 できれば役目といえど視たくない、 行きたくない世界だ。 でもそこに捕らわれてる人たちはいる。 人間は生きている間、 見えてる世界が全てだと思うだろう。 だけど違う。 生きている世界に居る人たちよりも 何十倍も肉体を終えた世界で 生きている魂たちはいる。 その世界にはいくつもの世界があり、 いくつもの階級もあり いくつもの修行の場所もある。 良い場所だけじゃない。 魔界や封印の界、想念の蜘蛛の巣の世界。 奥が深すぎて全てを 知り尽くしてはいないけれど、 そこに住まう住人たちの 苦しみが残酷さに代わる姿は 幾度となく見てきている。 そしてそれは間違いなく、 今を生きる人間を巻き込んでいる。 見える世界と視えない世界。 分け隔てる世界は まるで自分の中に枠を作り、 生きているのと同じに見える。 見える世界と視えない世界の垣根を超えた時 人は肉体を超えて それぞれの世界を輪廻して また再び肉体を得る。 それらは間違いなく続いているんだということ。 だからこそ、 「今だけ良ければ良い」 という世界は存在せず、 全ての行動や言動が繋がり続けている。 言靈は、 肉体を持つときに赦された強力な波動。 肉体を持つときのみ その魂は育てることができるし 間違いを正し、やりなおすこともできる。 肉体を持てば、後悔したり 待ち望んだ長きに渡る想いを 果たすこともできる。 肉体を持つことの素晴らしさは 間違いなく魂に戻ってから それを知ることになる。 あの般若の顔・・・。 悲しい目をしていた。 人の魂を喰らい、経験を喰らう。 そうやって救われたいと 標的者に取り憑き続けたのだろう。 月明かりが綺麗だった。 異臭も消え、肉体を確認し、 私は自分の肉体に戻った。 そして、依頼者に報告した。 「ご主人は自宅で息を引き取っておられます。  すぐに対応してください。」 と。 10代で初めて人の想念の行き先や 魂の深い世界を体験した。 『 人喰い般若 』 あれが私が出逢った最初の魔物だった。 =======明日⑤へと続く======= 愛と感謝と祈りを込めて Succla☆



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